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2018年02月02日(金)|08:37|考えるグラフ

すでに我が国の雇用者増加の3割を占めるに至った外国人

厚労省は外国人労働者の日本での雇用状況を年1回公表する。1月26日公表データによると、昨年10月末の外国人労働者は128万人で前年比19.5万人増加。むろん128万人とは過去最高。


しかし、どのニュースでもこの増加数を我が国の雇用者数全体の増加と比較して報じないのだ(この統計では「外国人労働者」とあるが、データの出所は事業所であり、実態としては「雇用者」である。以下「外国人雇用者」という)。

統計データを扱う際には、ある事象の増加が全体の増加(なり変動額)にどの程度寄与したか、という視点は不可欠だ。ところが、こうした観点から今回のデータを報じようとするスタンスはゼロ。不可解だ。図はそれを示す。

前年に比べて国内全体で雇用者は62万人増えた(総務省の労働力調査による)。そして以上の通り、外国人雇用者は19.5万人増えているのである。つまり、雇用者全体の31.4%は外国人の増加に負っている。しかも図で分かる通り、この寄与率は上昇してきている。

安倍政権発足の直前と現在とを比較してみる。2012年10月の雇用者数は5556万人で、外国人雇用者は68万人。それが2017年10月には5877万人に対して外国人雇用者は128万人だ。外国人比率は1.2%から2.2%に増加。雇用者全体の増加額に占める外国人のシェアは18.7%だ。

我が国の雇用者数の増加は、雇用環境の好転を示すデータとして取り上げられることが多い。しかし、足元ではその3割が外国人により支えられているのである。コンビニでの外国人が増えてきたことは多くの人が実感しているだろうと思う。1月29日号の週刊東洋経済が報じたとおりだ。

なお、我が国に在留する外国人は、2012年末の203万人から2017年6月の247万人まで44万人しか増えていない。なのに、外国人雇用者が60万人増えたということは、これまで日本に在留しながら働いていなかった外国人が職を得て、働き始めたことが1つ。「失業者」が職を得たのである。

2つ目には、2箇所以上の職場で働くようになった外国人が増えた可能性がある。冒頭の「外国人雇用に関する 」は事業所からの届け出によるものであり、1人の外国人が2箇所以上の事業所で働いていれば、2人、3人としてカウントされる。ただしその実態はわからない。

ユーロ市場が落ち着いてきたことも手伝って昨今は、移民に関する報道は途絶えているかに見えるが、少なくともこの程度には我が国では、外国人の労働者が着実に増えてきているのだ。そしてそれが我が国の雇用者増加に大いに寄与している。

言い換えれば、ある種の層で、外国人と日本人の求職争いが静かに、しかし強まってきている。

数年もすれば、日本国内の雇用者増加の半分を外国人で占められる、かも知れない。
 

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角川総一
金融教育、金融評論家。
(株)金融データシステム代表取締役。1949年大阪生まれ。
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